InDesignの最近のブログ記事

印刷会社に居ながらWebをやっていて身に付いたスキルの一つとして、「決められたURLで可変的な内容を提供するシステム」というのがあります。いわゆるAPI(広義の)です。

とあるURLにアクセスして画像が生成されれば、ウェブサイトにimg要素を使って埋め込むことができるし、とあるURLにアクセスしてJSONが得られるのならば、ウェブサイトにJavaScriptを使ってリスト表示もできます。

たとえば、過去に作ったものとしては、

あたりがあります。全国の各地点用に用意されたURLを入力すると、自動的に天気予報情報を取得して、自動組版して一定の大きさの画像を提供する、というものです。

このように、Web上に可変データを公開する系の仕組みはさほど苦労せずとも作れるようになりました。このブログ内では、組版系はPDFJ、画像生成系はImageMagickもしくはImagerで検索するとソースが出てくるようにしてあるつもりです。これは、僕のように印刷屋さんに居ながらWebやらなくてはならない人のために公開していたわけであります。

ともかく、こうやってWeb上で可変情報を生成できるのであれば、そのタイミングごとに可変する情報を、出版時にInDesignに取り込むシステムが実現できるといいなあと思うのも必然であります。

InDesignのHTTPコンテンツ取得は不完全

さて、InDesignですが、実は CTRL+Dで表示される配置ダイアログボックスで、HTTPコンテンツの場所を示すURLを入力することができます。

Inddhaichi01
▲配置ダイアログでURLを指定

実は前職印刷会社にいながら最後の4年ぐらいは全くDTP作業をしておらずそんな人間がInDesignに対して要望を出すのもおかしいのかもしれませんけれどもその間なにをやっていたかというと大体はWebをやっていたわけです。

そういう関係もあって、Webの話をすることが多いわけですけれども、Webの世界ではキーボードから直接入力できない文字を表記する手段として文字実体参照、数値文字参照っていうのがあります。

それを、そろそろInDesignでの文字入力で使えるようにしてもいいんじゃないかという提案です。

たとえば、

  • I’m とか I’ve とかのアポストロフィは、’ と表記します(「英文引用符の使用」チェックボックスの有無にかかわらず使えるってこと)。
  • コピーライト © は © と表記します。
  • 歌いだしの庵点 〽 は、〽 と表記します。

入力したら、オートコレクトで自動的に実際の文字になるとか、そういうのとか。Web連動を考えたら書き出しや読み出し時の自動変換もありかな。あと、検索置換でも使えるとか。

Web屋さんも多くなってきているからこのぐらいできてもよかろうと思うのだけれども。

昔ちょろっと書いてた:

プログラムソースをWeb掲載用に文字実体参照に置換する秀丸マクロ - M.C.P.C.

あと、余談ですが、InDesignあたりは、そろそろ文字実体参照や数字文字参照での文字入力や文字列指定ができてもいい頃なんじゃないかなーとか思う。CS5あたりでできるのであれば、すまんかった。

10年前は2ちゃんねるという匿名掲示板で固定ハンドル付けて書きこんでいた時期なのですけれども、そこで書き込んだ内容がちょうどInDesignに関する内容でした。

キーボードコンビネーションが足りなかったり統一できないならいっそのことコマンド先行方式を採用すればいいのに。 - M.C.P.C.

わかりにくいので、今回改めて要望することにします。

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オブジェクトのハンドルが小さすぎるので大きくするべき

InDesign CS6では、こんな感じです。

Handlestoosmall
▲見慣れているだろうけれども、実は小さいのだ

Adobeのソフトのハンドルは総じて小さい傾向があるのですけれども……

ハンドルが小さいというのは、見た目は5px四方(4px四方の白い四角の外に1pxの実線で書かれている)であり、アンチエイリアスを使わないで表現するぎりぎりの小ささを狙ったんだと思いますけれども、このハンドルをつかむためにマウスを近づけると反応する大きさは、7px四方となります。

Handlestoosmall2
▲ハンドルの中心から7pxでハンドルをつかむことができる

いまやパソコンの画面も大画面化しており、広大な画面の中でこんな小さいぽっちをつかむ作業にストレスを感じるのはどうかと思うわけです。

Windows標準のペイントでは30px四方で反応

一方、WindowsのOS標準の画像加工ソフト、ペイントでは、ハンドルを中心として30pxで反応します。

Handlestoosmall3
▲ハンドルの中心から30px四方でハンドルをつかむことができる

Windowsで動いているソフトなので、OS標準ソフトでの挙動も参考にしながらユーザインタフェースを作ってほしいところなのですけれども、ともかくInDesignは、ハンドルの反応する範囲が狭すぎるのです。

ちなみに、Macだったらどうかと思い、Mac OS X標準の画像加工ソフトiPhotoで試してみたのですが、目測で24px四方で反応しているようでした。

ペンタブレットで操作性の悪さが顕著に出る

このハンドルをつかむ操作は、マウスやトラックボールなどでは、ハンドルの遠方からポインタを近づけて、マウスカーソルの反応を目でフィードバックを受けたうえで操作します。なので、ハンドルの反応範囲が狭いという問題は人間の操作で防いでいるような状態です。

ところが、この操作をペンタブレットで行う場合は、ペン先のタップを狭い範囲で合わせる必要があり、結構シビアな操作になってしまうのです(ペンタブレットでもタップ直前にタブレット面をかすめるような操作をすればマウスの時みたいな操作はできなくはない)。

よって、ハンドルが反応する範囲を最適化する(少なくとも今よりは大きくする)余地があると考えます。また、僕の主観ですが、ハンドルの見た目に関しても、大画面時代においては小さすぎるのではないかと思います。いかがでしょうか。

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以上、「オブジェクトのハンドルが小さすぎるので大きくするべき」という要望をINDD 2012に提出する次第です。一応10年越しの要望となりますゆえ、なにとぞ、なにとぞ。

InDesignに関する要望として昔から提案しているものに、「イルカを出せ」というものがあります。(→ see also

イルカといえば、Microsoft Office 97で出現したOffice アシスタント、「カイルくん」を思い出してくれればいいですが、奴は本当に使えない奴でした。あれは、対人ヘルプ用ヒューマノイド(?)・インターフェースだったわけですが、あまりにも邪魔だったので、ネットでは「お前を消す方法」とかいう画像が定番として出回るありさま。

Kylehowtokill
▲相手が生き物じゃないとわかっていると残酷だよね

僕が提案するのはあんな使えないイルカではなく、「文脈依存アドバイザー」としてのヘルプアシスタントです。

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実際にどういうイメージなのかというのは、画像作りましたので、ご覧ください。

Inddkyle
▲語尾は魚介系ですか……

このように、InDesignが勝手に良きに計らっている動作と、人間様の意図の齟齬が起こりそうな時に、イルカが出てきて、「InDesignとしてはどういう理由でこう処理したか」というのを表示する、これが文脈依存アドバイザーです。

こうすることで、ソフトウェアとしての制作意図をユーザーに伝えることができます。

InDesign 1.0が出た時、「この組版の仕方はどこに取材したんだろう」というのを皆疑問に思ったわけですけれども、10年たっても開示されないのなら、いっそのこと、ソフトの仕様をソフト自身が語るべきです。

また、これで乱れまくった日本語組版を正規化することにもつながります。少なくとも、理解のベースになるJIS X 4051を解説してくれればありがたい。

宮脇書店に行って「エクセル♥サーガ」26巻を買ってきました。

そしたら、ラスト3ページあたりが低解像度になっているんですよ。

絵と枠線と書き文字と吹き出しが低解像度で、写植(文字のこと)が普通。あと、最近のマンガ制作では写植をInDesignでやっているらしいというのも併せて考えるに、InDesignで当該ページだけ画像リンクが外れてしまったような趣深い仕上がりになっています。

第2版買えよってことですね。

初版は、製版工程のミスが市場に出回った例という教材として使わせてもらいます。

社外に配布する資料を作れと言われて、大体のデザインは作ってもらったのですけれども、肝腎の表組は自分で入力しなくてはならず、久しぶりにDTPの機材が置いてある工場に行ってポチポチ入力するなどしました。

んで、プリントアウトしようと思ったのですが、ルールとして、アプリケーションのプリントコマンドは使ってはならないというのがあって、とてもめんどくさい手順を踏んでPDF→RIP→画像化→プリントアウトするんですけれども、やり方忘れてしまっていました。

アプリの操作なら大体教科書があるのでいいんですが、いまどきってアプリの操作が終わった後のプリントアウトの仕方ってまちまちだったりするのかな。うちだけかな。

それにしても、InDesignの表組って、中の値を入力しているだけなのにマウス操作間違えると表がグニョっとなってしまうんですよね。5年ぐらい前に、InDesignはオブジェクトが柔らかい、と表現したことがあったんですが、あれからバージョンが3つぐらい上がっているのに、オブジェクトの形がおぼつかないっつーのはInDesignの個性として尊重されるようになったのかな。

対話式インタフェースで、表の構造を変える操作と、表の中身を入力する操作がモードレスでできるのは、却って、表の強度を弱くしていると思うんですよね。表を扱うソフトとして有名なソフトとしてはMicrosoft Excelがありますが、あれは、モードレスではあるが、表の構造を変更する操作と、表の中身を入力する操作が、極力別の操作系になるよう工夫されているように感じるわけです。

InDesignについては、もう、表の操作性の改善はありえないかもしれないけれども、工夫してほしいところですよね。

年末に作った、HWNDBasedPanelView.comという、InDesignのバグ画面を投稿できるサイト

HWNDBasedPanelView.com

ですが、投稿するとき、アドビシステムズ様の不具合報告フォームにも一緒に投稿する機能を付けました。

クリスマスイブに作った、HWNDBasedPanelView.comという、InDesignのバグ画面を投稿できるサイト

HWNDBasedPanelView.com

ですが、zenback(相互リンク表示)と、はてなスター(評価)とサムネイル表示を取り付けました。

クリスマスイブに作った、HWNDBasedPanelView.comという、InDesignのバグ画面を投稿できるサイト

HWNDBasedPanelView.com

ですが、今のままだと、いつ新しいHWNDBasedPanelView画像が投稿されたのかわからないので、RSSフィードを付けました。

RSSフィード対応ブラウザや、RSSフィードリーダなどで新着のご覧になれます。

http://hwndbasedpanelview.com/?rm=rss

ここら辺の作業になると、ルーチンワークなので、今日の1:30に思い付いて、2:00に実装完了。現実の仕事にRSSフィード作れっていう仕事があればこんなに楽な仕事はないと思うのですが、ないんだなー、それが。

あと、feedが出たってことは、zenbackも使えるってことになるよなー後で付けてみようかな。

HWNDBasedPanelView.com、使ってみてくださいね!

おととい作った、HWNDBasedPanelView.comという、InDesignのバグ画面を投稿できるサイト

HWNDBasedPanelView.com

ですが、投稿しっぱなしだと直るものも直らないと思うので、Twitterにあるアドビシステムズ社のアカウント、@adobestore_jpにmention付けて投稿できるような機能拡張をしました。

下記のような動作イメージです。

使ってみてくださいね!

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