Illustratorのアウトプット値でカクカク問題(PostScriptの平滑度問題)(3):RIPにおける平滑度を表示するEPS
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カクカク具合をちゃんと確かめるために、Illustrator 8 eps にちょっとしたプログラムを書き加えてみました。
~ここから~
/Ar
{
dup
/Helvetica findfont
8 scalefont setfont
0 0 moveto
(output:) show
20 string cvs show
;dup
0 dtransform dup mul exch dup mul add sqrt 0.72 mul
dup dup
0 dtransform dup mul exch dup mul add sqrt 72 mul exch div
( dpi:) show
20 string cvs show
72 exch div
0 dtransform dup mul exch dup mul add sqrt
dup 1 lt
{
pop 1
} if
dup
( flatness:) show
20 string cvs show
setflat
} def
~ここまで~
このプログラムは、Illustrator 8 eps で、アウトプット値を処理するオペレータの定義を入れ換えて、座標 (0, 0) に、Illustrator で指定されていたアウトプット値、デバイスの解像度、設定される平滑度の値を動的に生成するようにしたものです。
そして組み込んでみたのがこれ。
flatnesstest.eps (45.7KB)
↑
おそらく拡張子PSになると思いますが、中身はepsです。MIME Type の設定を調べるのが面倒なんで……
~~~
AD-810MX(Flatness強制指定なし)でやってみました。ちなみに、今回の flatnesstest.eps の元データは、全選択したあと、アウトプットの値を「100」にしています。つまり、Illustrator 9.0 でバグった状態のデータ相当です。
~~~
みて分かるとおり、
- カクカク具合(円の多角形への分割され具合)は、アウトプット値が同じだと、出力解像度に依存しない。
- アウトプット値=出力解像度の場合は、平滑度=1になるが、そのときは、カクカク具合が、解像度によるジャギーに紛れてわかんなくなってしまう。ある意味、最適値。
とまとめられると思います。
~~~
今回の eps を RIP に投げてみて(RIP によっては eps は受けつけない場合があるのでその場合は何らかの方法でPSにして投げてみて)、今回のスクリーンキャプチャのようにカクカクにならない場合は、RIP が 平滑度を再設定していると思われます。
Acrobat Distiller では、解像度は、Acrobat Distiller のジョブオプションで設定した数値が使われます。また、変換結果の PDF では、カクカク具合は反映されませんが、計算結果はちゃんと表示されます。
(2004.8.27 20.10追記)
上記 eps 、解像度の計算の部分が怪しくて、Acrobat.5.0.5だとちゃんとした解像度がでません…… どうしよう。
(2004.8.27 20.35追記)
<del>dup
0 dtransform dup mul exch dup mul add sqrt 0.72 mul</del>
<ins>dup dup
0 dtransform dup mul exch dup mul add sqrt 72 mul exch div</ins>
0.72なんて定数、どっからでてくるか、確かに謎でしたし。
投稿 大野 義貴 [Illustrator] | 固定リンク |
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> flatnesstest.eps (45.7KB)
をOS Xのプレビュー(アプリの名前)になげてみてもカクカクが見られました。
しかも、拡大縮小して楽しめました。
2400dpiに設定したDistillerに投げPDFにしてから、プレビューで見るとさらにはじけてくれてより楽し。W
Distiller7のジョブオプションで平滑度を無効にできる事に気付きました。
/PreserveFlatness true
デフォルト値はtrueですが、falseにすると無効になります。
DistillerのUIからは設定できません。
なぜ隠し機能なのかはなぞ