2004年9月10日 00:00

Illustrator CS：むりくり開く！バイナリエンコーディングEPSを配置したがために開けなくなったIllustrator CS EPSをスクリプトで、当然無保証。

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Illustrator CS には、Photoshop のバイナリエンコーディング EPS を配置して、EPS 保存すると、次回その EPS ファイルを Illustrator CS で開こうとすると、開けなくなる、という不具合が確認されています。（参考）

この問題は、Adobe Forums で議論されていましたが（現在はトピックがなくなっている）、その中で、ある方の解析により、どうやら冗長なデータをつければ読み出せるようになるということが分かりました。

それを受けて、解決するためのスクリプトを作りましたので、この問題に興味のある方はご覧ください。

動作環境は、Linux の Perl です。無保証、無保証。

ファイル名： unlock.pl

#!/usr/bin/perl
 
while(<>){
    if (/(.*)%%EndBinary(.*)/) {
        print $1;
        for ($i=0; $i < 65535*2; $i++){
            print "\000";
        }
        print "%%EndBinary";
        print $2;
        last;
        next;
    }
    print;
}

え？バイナリデータをテキストとして扱うな？ 衛生管理者として従事している僕に無茶いわないでください！

(2004.9.10 13.22追記)

まず、僕のプログラム修正。<del>last;</del><ins>next;</ins>

次に、コメントでこの問題について書かれていた、Gromitさんから、問題のデータをいただけましたので、公開いたします。この問題の検証以外では使用しないでください。

AICS_Can_not_Open.lzh (1.65MB)

（2004.9.11 7.10追記）
上記検証用データの補足説明

データは、Windows版IllustratorCS 11.0.0で作成しています。
【ファイル名】
　CS_PS4-GBM8.eps
　CS_PS6B-GVenus.eps
それぞれ、単純にPhotoshopEPS（Binary）をリンクしただけの書類です。
（その他のパスオブジェクト・テキストオブジェクトはありません）
リンク画像は保存時に「含んで保存」していますので、
リンク元の画像ファイルは添付していません。
（無事に開く事ができれば「抽出」できるはずです）
圧縮には「MacLHA 2.24」を使用し、Mac用として保存しています。

（2004.10.27 19.18追記）

おうち使い用に作り直してみた .pl を
市川せうぞーさんのBBSにup済 (2004/10/23)。
こんどのはWinでも動くはずです。

とのことで、当方のスクリプトではなくて、MM岩手さん作のスクリプトをご使用くださいませ。

2004.09.10 00:00 投稿　大野義貴 [Script] | 固定リンク |

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コメント(10)

MM岩手 | 2004年9月10日 09:51 | 返信

> ある方の解析により、どうやら冗長なデータをつければ読み出せるようになるということが分かりました。

? いなかったと思います。
一番近い事は、当日CLさんがここのblogで言ってたね。

たしか「64KBづつの読み込みに×なので〜」というめちゃ詳しい方の発言を受けて、
ron.様が「なぜにシーケンシャルや」って高度なことを言ったので、
「きわめて悪質な×だな」って訳してみた気がする、かも。
×の正体がはっきりしてないけど、あの時点ではかならずしも64KB足せばいいってもんじゃなかったと思う。
でも、私のとこのケースでは、CLさんのスクリプト(改)で開けました(last;のとこ変では?)。

ほんと、64KB足せばいいって問題だったらいいね。

ファイル名： unlock_osx.pl
Mac改行EPS用。EUC-JP、LF。当然無保証。

から〜

#!/usr/bin/perl -w
use File::Basename;
$/ = pack("C", hex("D"));
foreach $i (@ARGV) {
	($base, $dir, $ext) = fileparse($i, '¥.[^¥.]+$');
	$newpath = $dir . 'W_' . $base . $ext;
	open(IN, "$i") || die "can't open $i ¥n";
	open(OUT, ">$newpath")|| die "can't open $newpath ¥n";
	while(<IN>){
	    if (/(.*)%%EndBinary(.*)/) {
			print OUT $1;
			for ($i=0; $i < 65535*2; $i++){
				print OUT "¥000";
			}
			print OUT "%%EndBinary";
			print OUT $2;
			next;
		}
		print OUT;
	}
	close(IN);
	close(OUT);
}

〜まで

#やべ、もうこんな時間。

MM岩手 | 2004年9月10日 11:16 | 返信

・・・化けてますね。

while( ＜ＩＮ＞ ){ 　#全角で打ってみた。

トホホ。他にもあるかも。

K | 2004年9月10日 19:06 | 返信

はじめまして、
例のトピックで長々と書いた挙句に削除されてしまった者です。
64KBのテキストデータをEPSのバイナリデータの後ろに足してやればホストドキュメントのイラストレータファイルをAICSで開けるようになります。この問題は実はIllustrator 10でも起こりうるのですが、AI10の読み込み用のバッファがAI11に比べて小さいため、発生頻度はかなり低くなります。AI11でも特定のEPSを使って特定の条件下でなければ起こらないのですが。

64KBのパディングで開けることは間違いないのですが、そのファイルを印刷できるかどうかは別の話です。バイナリEPSをリンクしたイラストレータファイルを印刷できるかどうかはドライバ、システム、ネットワーク、プリンタの設定次第で、イラストレータ側からは制御不能な部分があるので、製品としてはバイナリEPSを正式にサポートできない、ということになったのですが、そこのところをご理解していただけない方が少なくないようです。特にこの「オープンできなくなる」問題と混同されている方もいらっしゃるかと。

MM岩手 | 2004年9月10日 20:14 | 返信

Kさんは悪くないでしよ。そんなに深刻になられると辛いです(^^;)。

とりあえず、むりくりでも再度開ければ画像データの訂正するとかの方法がとれると思って、そのお手伝いツールを作ってるだけですから。
# 私たち、データ作成する側のお助けも大事な仕事なので (^^)。

やったねCLさんの発案当たりじゃん。
# せうぞー先生にちゃんと書き直してもらわなきゃな。
# で、どこ置く?

CL | 2004年9月11日 04:04 | 返信

MM 岩手さん：

でも、私のとこのケースでは、CLさんのスクリプト(改)で開けました(last;のとこ変では?)。

next; の間違いです。訂正しました。あと、ここだけのはなし、128KB くっつけています。

・・・化けてますね。

while( ＜ＩＮ＞ ){ 　#全角で打ってみた。

コメント欄、HTML タグがイキに指定しているので、<IN> だと、タグと認識されちゃいます。それじゃあ、ってんで、<xmp> 要素でくくるというのは、実は XHTML あたりではダメなので、<pre> 要素でくくり、不等号は< 、>で記述する必要があるのでした。

K さん：

64KBのパディングで開けることは間違いないのですが、そのファイルを印刷できるかどうかは別の話です。バイナリEPSをリンクしたイラストレータファイルを印刷できるかどうかはドライバ、システム、ネットワーク、プリンタの設定次第で、イラストレータ側からは制御不能な部分があるので、製品としてはバイナリEPSを正式にサポートできない、ということになったのですが、そこのところをご理解していただけない方が少なくないようです。特にこの「オープンできなくなる」問題と混同されている方もいらっしゃるかと。

Mac OS X の 10.1 等の、OS のプリントシステムにてバイナリエンコーディング eps が通らない系があるので、eps としての可搬性を高めるため、Adobe としては、ASCII エンコーディングを推奨しているという風な解釈をしています。Photoshop CS のデフォルトエンコーディングが ASCII85 になっていることもあわせて、確かに混乱しているような雰囲気はあります。

実運用では、バイナリエンコーディングでも問題ない系も多いのですから、従来のバイナリエンコーディング eps を普通に利用できるようにしてほしいものです。

MM 岩手さん：