flanguex.exe OTF対策版(忘れものと落とし物 ver.1.03)
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作者タンにエラー報告して、作者タンが作ってくれた対策版をやってみて、なおダメだったので、また報告したら、更に対策をしてくれました [blog.tmemo.jp]。
▲明朝:A-OTF リュウミン Pro M-KL、ゴシック:A-OTF 新ゴ Pro U
ちゃんと表示されるようになりました。最後までプレイしていないけれども。
ringo:忘れものと落とし物:Open Type フォントが選択できない [ringo.languex.jp]
詳細情報
Open Type フォントは印刷用に値が設定されているフォントが多く、フォントによりベースラインから下の高さが大きいフォントがあります。ベースラインから上とベースラインから下の値が大きいフォントは、文字の幅、大きさが「標準フォント(MS P 明朝、ゴシック)」より大きくなります。よって、ユーザ選択フォントにより一画面に表示される文字数が大きく変化する可能性があります。
元来、free LANGuex 内部で文字の大きさを指定している xbook スクリプトタグ (xtextSize) は文字のベースラインより上のサイズを指定する高さになっていました (文字全体の高さではありません) 。しかし True Type フォントではベースラインから下が大きい日本語フォントが少ないため、今回、Open Type フォントも選択可能にしたことにより現象が明確になりました。
- MS P 明朝、ゴシックの文字のベースラインから上の高さと下の高さを合わせた大きさが 30 ピクセルだとします。B というフォントを選択すると、ベースラインから上の値が 30 、下の値が 10 で、合計 40 ピクセルになる場合があります。
- この場合、標準と比べて 10 ピクセルの差が発生し、他の文字より文字が若干大きめに描画されることなります。
- ベースラインから上と下を合わせた大きさを強制的に 30 にすることも可能ですが、その場合 B フォントは文字のサイズが小さくなり、著しく視認性が低下します。
- 結局の所、標準 (MS P ゴシック、明朝) に近い大きさを選択する方法がベターなのですが、そうなると文字が「小さくなる」方法がよいと言うことになります(強制改ページ※ が発生しない)
- しかしながら、選択したフォントによって文字が読めない (読みにくい) のではそもそもアドベンチャーゲームシステムとして成り立たないので、今回、ベースラインから上の大きさを指定する方式を選択しました。
- ただしこの場合、ユーザ選択フォントにより一画面に表示できる文字数が大きく変化するため、ゲーム全体の動作に影響があります(※)。
- 「忘れものと落とし物」 Version 1.03 では、サイズが大きめのフォントを選択しても標準フォントと同じ画面が表示できるよう、一部改行のタイミングを変更しました。
こういう問題って、OpenType フォント開発コミュニティでは既知の問題だったりしそうだと思いました。
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確認ありがとうございます!
フォントのアレコレはその作品がどの要素を重要とするのか(正確な再現を取るか、多少加工するのをよしとするか……) でまた違ってくるんでしょうね。
いやーいい勉強になりました。
何らかの形で仮想ボディを算出するのが和文組版の基本になるのだと思います(Adobe 社製ソフトウェアはフォントドライバは自前のものを使っているようです)。ゲームのスクリプトエンジンで組版周りをどこまでやるかというのはありますけれども。
海外開発ソフトで、むりくり和文OTFを使用すると発生する問題ですよね。
組版ソフトはともかく、他のソフトはフォントのなりゆきで文字指定を行うことが多いので困ったもんです。
いままで、なんとなくで設定していましたので知識をつけさせていただいた深沢さまに感謝です。
「忘れものと落とし物」もプレイしてみます。