出版の現場はノノカギ(ダブルミニュート)だが、それ以外では“手遅れ”。
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遠近法ノート - ■[dtp]ちょんちょんの使い方(使われ方)まとめ。 [d.hatena.ne.jp]
いわゆる「ちょんちょん」*1は日本語の引用符である*2。
DTPの普及以降、誤用が急増している。
「ちょんちょん」がフォントのキャラクタに存在しているかどうかという問題はさておくとしても、では、正しい使い方(使われ方)をまとめて記述した資料があるかというと、意外にも見あたらない。校正や組版の解説書でもほとんど無視されているのである。
そこで、以下にちょんちょんの使い方(使われ方)をまとめておく。
DTP は、出版だけの仕事ではなくなってしまったんです。そういう印刷物は、編集者や校正者がいませんから、制作者がそれまで読んできた書籍の知識でオレ入力、オレ組版されてしまうのです。一番顕著なのが、横組みのカンマピリオド(,.)ルール。小学校の時の算数の教科書の時点で既にカンマピリオドルールで組まれていたはずですが(→追記参照)、それに気づかない人は一生カンマピリオドで文章を入力することはありません、なぜならパソコンのかな変換のデフォルトがテンマル(、。)ルールだから。
一方、縦組みの引用符は「ノノカギ」=「ダブルミニュート」が正しいということで、意地でも縦組用のダブルクォーテーションのグリフを用意しないフォントベンダが多いので、出版以外の人が作る縦組 DTP データでは、ダブルクォーテーションを表現するために涙ぐましい努力をしています。まあベースラインシフトとかですが。
というわけで、手遅れです。Illustrator をレイアウトソフトとして使う風潮と相まって、これからもどんどん縦組でもダブルクォーテーションが使われていくことでしょう。
(2008.12.28 22.55追記)
mixiの方で、算数の教科書では、「カンマピリオドルール」のものは見あたらなくて、「カンママルルール」のものならあるから、思い込みではないか、という指摘がありました。
確かに、思い込みの可能性があります。僕の記憶では、カンマを使用しているのは強く印象づけられていましたが、マル(句点)の印象が薄い。そのあと確実に「カンマピリオドルール」である工学社の月刊I/Oの印象に上書きされてしまっている可能性はあります。
もし現実と違っていたら、申し訳ありません。
このエントリの要点は、コメントにも書きましたが、
さて、「テンマルルール」が間違いかどうかという話ではなくて、今まで生きてきた中で「テンマルルール」を気にしたことがあるか無いかという部分に注目しています。「テンマルルールが書籍によって違う」ということを気付かずに生きてきて文字を入力する作業に従事する人が多いのではないかと思いました。そういう注意力を小さい頃から持っている人が、印刷に従事する人の場合は得することがあるのではないかと思っています。
であります。算数の教科書がマルだったかピリオドだったかを覚えていないのは、このエントリの信憑性を損ねることになってしまいました。
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いやまあ、長い目で見れば手遅れとあきらめることもないと思うんですよ。
なにぶん、ちょんちょんは歴史が浅いですから。
約物類も国語辞典とかに記載されるようになるといいんだけどな。
横組みの句読点は、
明治時代の文部省が「,。」で、
昭和30年代の自治省が「、。」を
推奨しています。(記憶あいまいです)
共同通信社の「標準用事用例 記者ハンドブック」でも
「、。」が基本となっていますので、
間違いじゃないですよ。
まあ縦割り行政の弊害ですかね。
EはNHKのことですね。誤用を規定化するNHKアートに問い詰めてほしいものです。
n-yujiさん:
つか横組でふつうに入力できるダブルクォーテーションを、縦組みでも正規の位置に回転して、ダブルクォーテーションとして使えると思うのがふつうだと思うので、それが許容されるようになるといいと思うんです。出版業界は編集者や校正者がダブルミニュートに直すようにすればいいでしょう。あきらめているのは、出版業界のルールと、それ以外の印刷物のルールの整合性だったりします。特にチラシの制作では、縦組ダブルクォーテーションが多いという印象があります。
氏名トルツメさん:
参考になる意見だと思ったので、はてなブックマークでブックマークさせていただきました。
はてなブックマーク - M.C.P.C.:Comments:明治時代の文部省が「,。」で、昭和30年代の自治省が「、。」を推奨しています。(記憶あいまいです)共同通信社の「標準用事用例 記者ハンドブック」でも「、。」が [b.hatena.ne.jp]
典拠がわかる方がコメントで書いてくれたりすることを期待していたりします。
さて、「テンマルルール」が間違いかどうかという話ではなくて、今まで生きてきた中で「テンマルルール」を気にしたことがあるか無いかという部分に注目しています。「テンマルルールが書籍によって違う」ということを気付かずに生きてきて文字を入力する作業に従事する人が多いのではないかと思いました。そういう注意力を小さい頃から持っている人が、印刷に従事する人の場合は得することがあるのではないかと思っています。
ビーバーさん:
そのコメントは、僕が書いた記事の引用元
http://d.hatena.ne.jp/n-yuji/20060107
でされるのが適切かと思われます。
匿名でスミマセン。
最近のDTP系の掲示板とか見ていると、
あまり名前を出したくないので。ごめんなさい。
私も気になりましたので、調べてみましたら、
以下に詳しく書いてありました。(私の記憶ともほぼ同じ)
http://www.remus.dti.ne.jp/~ddt-miz/think/comma.html
勝手にリンクしています。(していいようなことを書いてありました)
共通匿名ハンドルじゃなくて、ステハンだったらよかったなあと思ったりしました。ある会話のセッションの中で一意に本人が区別できるっていうのは結構重要じゃないかと(よっぽど悪意がない限り他人のハンドルは乗っ取らないでしょ?)。おまけ:デフォルトハンドル「氏名トルツメ」の決定の経緯 [dtpwiki.jp]
紹介いただいた URL はとても参考になりますね。ありがとうございました。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.remus.dti.ne.jp/~ddt-miz/think/comma.html
おかげさまで(?)カトゆー家にまで載ってしまひました(大汗)。