サイトの階層構造を理解させるためにコンテンツ直接参照をさせないなど不案内にする必要はないのです
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せうぞーさんのエントリにて、
行末の全角スペース(まとめメモ) - 名もないテクノ手 [d.hatena.ne.jp]
*1:リダイレクトを提案して得意になっている人もいるようだけれど、階層構造を示すことの重要性がわかっていないのだと思う。苦笑
とあった件について。
この話しは、おそらくこの前書いた M.C.P.C.: DTP WORLD 2008.7月号:Webとの連携 に関しての感想だと思います。違ったらごめんなさい。
それで、僕のエントリでは、冊子で紹介したWebのコンテンツに直行できるようなリダイレクタを設置したらどうか、と言う提案をしたのですが、それに対するせうぞーさんの意見は、階層構造を示すことの重要性がわかっていないのだと思う。
ということになり、目指していることが違うことが明確になりました。
リダイレクタは、現場(実際にInDesignのオペレーションで困っている制作の現場であったり、解決方法を電話口で伝えなければならない印刷会社の顧客対応窓口であったり)にて、この有用な冊子を活用するときに威力を発揮すると思うのですけれども、それよりもサイトの階層構造を認識できないデメリットの方が問題だと考えられているのだと思います。
それを受けて、「冊子からWebコンテンツに誘導することにおいて、階層構造をいかに示すか」ということについて、僕の考えを述べます。
この問題は、ディープリンク禁止の問題に近いものがあります。
ディープリンク禁止論の中でも、「サイト構造を意識せずに途中のコンテンツに入ってこられると、サイト設計の意思とは違う利用をされているので、やめて欲しい」というものがありました。
しかし、今時、検索エンジンから、サイトの奥のコンテンツにいきなりやってくることが多い時代ですから、そもそもディープリンクを禁止するには、Webサイトのシステム自体、ディープリンクを禁止するように作ってしまうことが必要です。そして、それを作るのはちょっと面倒です。
今回のDTP WORLDの冊子では、冊子で示すURLのページ内を探索して、目的のコンテンツに自分の力で行くことにより、サイトの構造を理解させようとしている、そういう風に受け取りましたが、特定のコンテンツを見たい、と言う目的に対して設計者側からついでにサイトの階層構造も勉強しろよ、ていう形になっていて、これはその冊子をみてサイトを利用するときにだけ強いられる学習工程ですから、不親切であると考えます。
そこで、考え方を変えて、コンテンツに直接見に行っても、階層構造を意識できるような作りにしてしまうというのはどうでしょうか。
Alertbox: 直リンクのすすめ(2002年3月3日) [www.usability.gr.jp]
直リンクでユーザビリティは向上する。なぜなら、その方がユーザのニーズを満たす可能性が高いからだ。一般的リンク、例えばその企業のホームページへのリンクは、ユーザを直接個別の記事や製品に誘導する特定的リンクに比べるとあまり有用とはいえない。
ウェブ全体を対象とする検索エンジンがようやく使える状態になってきた今、ユーザはますますこれを利用して、企業のホームページから入っていくのではなく、特定のソリューションにつながる直リンクを探すようになるだろう。
ヤコブ・ニールセン博士の言葉を引くまでもなく、現在検索エンジンやソーシャルブックマーク、他blogによるディープリンクにより、サイト内のコンテンツを単独で直に参照する利用がされている時代ですから、コンテンツ起点でサイト探索を始められる構造にしておくと便利。つまり、コンテンツ内で階層構造を示す仕組みを用意すると、冊子からのコンテンツ誘導のみならず、いろんなシチュエーションに対応できると思います。
コンテンツ内で階層構造を表示する、よくあるやり方として、トピックパス(パンくずリスト)を置いて、サイト構造を「見たい人には見えるようにする」方法があります。他の方法についても、前出 Alertbox: 直リンクのすすめ(2002年3月3日) に書いてあります。
というわけで、今回は、階層構造を示すことの重要性を分かってないと指摘された僕が、階層構造を示すことが重要であると言うのであれば、冊子側の設計で暗示するのではなくて、Webコンテンツ側で示す方法もあるよ、こっちの方が汎用性あるよ。という形で、提案をさせていただきます。
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