PDFが面付け段階ですべて単ページになっていると都合がよいわけ
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デジタルデータをアナログ風に面付けすることの意味 [dslabo.blog4.fc2.com]
に対して、現場で作業してみての話です。
単純化するために、8ページ綴じ冊子を作る話にして。PDFで初校8ページ入ってきて、2校で3ページの1ページ分だけ差し替えになったとき、そのジョブを構成する原稿PDFは、
初校PDF [1][2][3][4][5][6][7][8]
再校PDF [3]
(うすい色は、不要なページ)
と、2つのファイルが必要になり、しかも、これを正常に構成するための情報も保存しておく必要があるので、このジョブが終わったあと再出力するときに混乱する、ていうのがあります。
もっとひどい例を次に示します。
初校PDF [1][2][3][4][5][6][7][8] 再校PDF [1][2][3][4][5][6][7][8]
そういう意味で、面付けされるPDFが単ページになっていると、初校でいらなくなったページの分のPDFを捨てるなど、ファイルシステム上の操作により構成をメンテナンスできるので、後の世に取り違える心配はないっていうわけです。
複数ページPDFを入力しても製版処理で単ページのOutlinePDFの複数ファイルに分解されるTrueflowならまだしも、単体ではPDFを単ページに分割する機能がないFACILISでも単ページPDFに事前分割したうえで面付けするように作業工程を考えたのは、上記理由によります。
あと、Trueflowの面付けの仕組みは、台割の中で校正が終わった終わったページをそのつど校了にチェックをつけるようにすると、出力できる台がそろい次第、感材に出力できるという、アナログ製版志向の面付けシステムになっています。このシステムが結構なシェアを占めているっというのも、単ページPDF信仰につながっているかもしれません。
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>もっとひどい例を次に示します。
これで上げた例と、「再校PDF全ページファイル差替え」の違いがわからんのですが、
最初初校1頁目、再校1頁目は違うモノなのですか?
同じものである場合、なぜに初校の1頁目をいかす必要があるのですか?
chata さん:
これは、PDFを書き出すソフトウェア側の堅牢性が完璧とは言えず、また入稿側の作業内容の堅実性が出力側から知ることができないので、再校の複数ページPDFにおいて、修正無しのページの内容が絶対同じ状態であるという保証がないからです。
もう1点、レイアウトデータのリッピングには時間がかかり、現在の出力現場でのボトルネックになっています。不要なリッピングはさせないように工夫することが効率化につながります。
なるほど、保証がないからか~。
それはPSしかりでPDFに限ったことではないですね。
返答ありがとうございました。