PDFワークフローの1つの形として利用されると思われるPDFダイレクト出力をしたいときは、買ってきたままのRIPの設定じゃあダメだったりする。
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PDF を出力する場合、
- Acrobat や InDesign等で、eps に変換
- PS3 RIP なら、RIP に 直投げ
などの手段がありますが、Acrobat 6 や InDesign CS 等の PDF Library 6 ベースのアプリケーションを通すとなんだかおっかないことになってしまうっていうのはここの blog でさんざんやったネタだからとりあえず選択しないとして、PDF を直接 RIP に投げてみようとかしてみます。
しかし実際にやってみれば分かりますがある種の PDF に関しては、平滑度がヤバイことになります。具体的には、Illustrator でアウトプットの値が設定できるものに関しては、ヤバ目です。Illustrator 8 で、デフォルト値平滑度 800 のママ PDF保存したものが該当します。僕の実測値(目測)では平滑度は3。これじゃあ製品になりません。
それで、ちょっと RIP の設定をみてみると、ある RIP では、平滑度を決め打ちできる設定があり、またある RIP では、平滑度の設定が 1 よりでかい場合は 1 に設定するというパッチを RIP 内に持っていたりしました(詳しい解説まで書いてあります。インターネット上に出ていたら引用したいところです)。いままでパッチの存在に気づかなかった僕の負けです。
というわけで、この設定をしておかないと、PDF ワークフローなんて危ないっちゅう訳だと思いました。
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まぁ、どうでもいい話だけど、平滑度3が、どの程度の誤差か、
計算したことありますか?
紙の上での計算はしていませんけれども、実際感材に出してみた曲線のかくかく具合で、2400dpi だったら見過ごせる程度だと思いますが、DocuColorなどの 600dpi 上で平滑度3は見過ごせないと思いました。社内校正で止まってしまいます。
補足しますが、epsの場合は RIP するそのデバイスごとの解像度をそのつど取得・計算して setflat を計算しているので、Illustrator 8 で アウトプット値 800 のドキュメントは、2400dpi のデバイスでは 平滑度 3 になり、600 dpi のデバイスでは、平滑度 1(0.75 になるが 1 未満は 1 に切り上げるようになっている)になるところは確認済みです。ところが、それを Illustrator 8 から PDF 保存したものをRIPに入れた場合は、RIP でのデバイス解像度を参照にしないで PDF 製作時の解像度に基づいて計算された平滑度が生きるので、2400dpi のデバイスでも 600dpi のデバイスでも平滑度は 3 で RIP されるということのようです。
そして実際に耐えられない品質の出力になります(8pt位の文字のアウトラインにしたものは、ひどいと文字形が崩れてしまっている)
それに対応したパッチが、メーカの方ですでに用意されていたのね、ていう部分が今回の驚きだったのです。