TEX原稿を印刷屋さんで集版できないというお話
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TEX 原稿を印刷業界で持てあましている件 [blog.dtpwiki.jp]というエントリで、TEX 原稿を取り扱えなくなってきているという話に対し、僕はそれを、出力の問題であると考え、出力現場の立場で考えて問題を書いてみたのですが、その後、引用元のエントリが連載になっていて、実際の状況が明らかになってきました。
フルバッチのTEXの件、多大な反響を頂きました。周辺状勢 連載(2) [blog.goo.ne.jp]
日本のフルバッチシステムで著名な写研とTEXについて(3) [blog.goo.ne.jp]
フルバッチ、写研のsapcolと、XMLと、TEXの関連性 連載(4) [blog.goo.ne.jp]
これからすると、出力ではなくて、TEX 原稿をいただいて組み上げていくことを前提としたお話です。
そのような場合、出力先に関しては、ほぼ決まった取引先になるので、不特定多数を考えて出力可否を論じるというようなことはしなくてもよくなります。一方、参照 URL 内ではフルバッチシステムという言い方になっていますが、つまりプログラムで印刷物を作るシステムの話になっていて、問題の争点は、
日本のフルバッチシステムで著名な写研とTEXについて(3) [blog.goo.ne.jp]
そして、多くの会社で、私どもから見て致命的な問題点として、フルバッチの理解出来る技術者を辞めさせて、即戦力になる、デザイン思考の若者に入れ替えてきています。
という部分に集約されています。
一度プログラムを捨ててしまった会社で自動組版を根付かせようとしてもヒーヒーしている僕からすれば、
日本のフルバッチシステムで著名な写研とTEXについて(3) [blog.goo.ne.jp]
特にフルバッチシステムの経験者の育成には、とても時間がかかります。
一般会社のWEB対応の技術でさえも、とても時間と費用を要していることから、でも考えてみれば、一般会社でのWEBとはほぼ100%バッチで組み立てている分けです。そこで、数式を含むような、最高度に難度の高い、印刷の世界をドキュメントプログラマーとして、人材をまともに育て上げる事は至難です。
という記述はうなずくところが多いです。
さらに、業界の中でもこのような方々と、Mac でアドビソフト使っている人たちは棲み分けがなされているような印象すらあります。ていうか Web に流れていっていますよね。
そしてね、いま、Web やさん方面から、印刷屋さん用自動組版ソリューションの提案がしこたま多くなってきました。そういうところは、ベースが Windows なのですぐわかります。
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あと、TEX が不幸なのは、TEX が主に大学の理系で使われているということでしょう。
そういうところに行っていた人って、印刷会社といえば大日本とか凸版しかいかないていう印象がありますもんね。
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まずはバッチ組版と対面組版それぞれのメリット・デメリットを理解しないといけないわけですが、
現状の印刷業界ではバッチについて理解している人があまりにも少ないのでそれ以前の問題だったり。
実は道具の使い分けという話でもあるんだけれども、
道具の存在そのものを知らないが故に無駄なことをやってるところはたくさんありそう。